宿命の冲と天剋地冲について(2)

算命学

前回の記事はこちらです。

冲の仕組みについて

『冲』は、命式の中の「地支」を見て判断していきます。12支と言われるように、地支には全部で12あります。

12支と冲の関係図

12ある地支の180度真逆の地支は、性質や立ち位置が真逆ということです。地支とは「地」であり、いわゆる足場、現実での立脚点であり、自分がどこに立って生きるか、どんな活躍をするかという部分に関わってきます。

この立ち位置、いわば環境や風土が、冲の関係にあると真逆ということになります。 春であれば秋、夏であれば冬。 地球上であれば、日本の裏側に位置するのは大雑把に言えばブラジル。

日本に対するブラジルと言われても多くの人はあまりピンとこないでしょうけど、そのあまりピンとこない具合そのものが180度反対の「冲」の関係と言えます。遠い関係なので、普通であればあまり意識することがない関係です。
 
メディアとかネットなどで情報を意識して拾えば気にかけることはできますし、遠い国だからこそお互いを思いやれる部分もあります。

日本とブラジルの例で言えば、お互いの中は比較的友好的だと思います。

でも、意識しなければわからないし、常に触れ合うには物理的な距離が遠すぎて、交流するのも一苦労です。そして、いざ距離が近くなって親密な仲になろうとすると、お互いの文化や風習という根っこの部分が違いすぎて、どうにも埋まらない溝を感じる…というようなイメージです。

地支というお互いの土台が「冲」であり真反対だと、お互いの気持ちや思いやりとはまた違った部分、現実での様々な感覚の違いから、「どうしたって親密になるのは無理な間柄」となってしまいます。

喧嘩をするにも、お互いの言葉も違えば感覚や文化も違うので、完全にぶつかり合うことすらも難しくなります。友好を持とうとすれば、かなりの努力と歩み寄りが必要になります。そして最大限に努力したとしても、100%わかり合うのは難しいでしょう。

まあ、「人は誰しも100%わかり合うことはできない」と言えばそうなのですが、同じ国の人であればそれを見て見ぬフリをして過ごすことはできます。立場が180度真逆であれば、そもそも分かり合えないという前提から始めなければコミュニケーションすらままなりません。

だから、お互いに思いやっていたとしても、常識や前提を理解し、受け入れなければどうにもなりません。そのためには、自分が大人になり、辛抱強く、対する相手に理解を示していかなければならないのです。

生まれの命式に「冲」を持っている人は、どうにも通じない、意思疎通ができない、分かり合えず苦労する…という経験を人一倍しています。そういう縁を引き寄せやすいと言えます。

国際結婚や国際交流、海外勤務など、ダイレクトに地理や文化的に異国に縁がある人もいるかもしれません。そうでなくても、同じ気持ちのはずなのに、なぜか理解されない、理解し難いという感覚を日常で味わう人が多いです。

自分を理解させるために、社会で生きていくために、自分の私情や感情を抑えて理解を示し、努力を重ねなくてはいけない…そんな苦労を持ちやすいのが、宿命に「冲」を持つ人の特徴です。

次回に続きます。

宿命の冲と天剋地冲について(1)

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宿命の冲と天剋地冲について(3)

宿命の冲と天剋地冲について(4)

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