宿命の冲と天剋地冲について(5)

算命学

こちらの話の続きです。

今回は、天剋地冲を持つ人の良い面と、それの生かし方について書きました。

五行・十干の相剋の関係図

どれが当てはまるかは人によりますが、天剋地冲の命式をもつクセの強い性質を、いかに肯定的に捉えて生かしていくか…という点を考えて、いくつか書きました。

とことん運が悪くても復活しやすい

天剋地冲は、喧嘩や離反、運がそこまで落ちても、不思議と復活するというか、悪運の強さがあると言われます。 

天剋地冲を持っている人は、自分では自覚がなくても、秘めたる才能や、「ただ者ではない」と思わせるように何かがあるので、まだ才能の目が出ていない時でも、見る人が見れば「すごそうな奴」だと思わされる雰囲気があります。

どこかすごいと思わせる才能は、たとえ運気の底にいても光り続けるので、どん底からの逆転のように、人に見出されて救われることがあるのです。でも、あまり自分をおおっぴらにしたり、有頂天になったりすると途端に悪くなるのも天剋地冲の特徴です。 


天剋地冲を持っている人は、調子が悪い時でも腐らず諦めずに耐えていると、そこからすぐに自体が好転したり、今までは気づかなかった気付きが得られたりします。天剋地冲はトラブルに縁がありますが、トラブルこそが逆に自分にエンジンがかかって本気になったりもします。

なので、調子が悪い時でも諦めず、調子が良い時は有頂天にならずに謙虚になって、いつでも最悪を想定して手を打っておくというのが大事です。天剋地冲は、それができる人が多いです。

孤高の存在になる

人よりも対人関係に苦労し、対人トラブルを引き寄せやすいので、そこから学習した人は、人との距離の測り方に敏感になります。必要以上に付き合わず、孤独を好むようにもなります。

好調の時に落とし穴があり、不調の時に不思議と救われる天剋地冲の人は、モノの感じ方やリズムが普通の人とは違っています。
だから、自然と孤高の存在になりやすいです。

人とは感情や感じ方が違い、特に危機やウィークポイントをいち早く感じ取ったりすることができます。
そういったことは、普通の人とは一味違う感覚も必要ですし、「和して同ぜず」みたいな、人と一定の距離をとって冷静に全体像を見れる人も世の中にとっては必要な存在でしょう。

どうしても孤独になりやすいですが、自分の役割は人とは違い、群れや主流から離れることで持ち味が生かせると思うと、ずいぶんと気が楽になるはずです。

思い切って人の上に立つ

天剋地冲を持っている人は、意図するにせよしないにせよ軋轢を起こしやすいという特徴があります。それは、地支の冲の関係によってお互いの価値観の足場が違っていて、さらに天干の相剋によって、一方がもう一方を制する形を持っているからです。

天剋地冲のように、お互いの気質・パーソナリティーも相剋で、相容れない関係の場合、「文化も価値も異なっている両者が反目する」ような様子になってきます。相剋は、基本的に剋する関係にある方が剋される方を律したり躾けたり、一方的に支配したりもする関係です。
そうなると、文化や価値観の異なる者同士が、一方を一方的に押さえつけたり、マウントを取るような形になってきます。しかもその相手は自分の言葉や常識も通用しません。

行ってしまえば、気に入らない者同士が、コミュニケーションも取れないまま一つの家で共同生活をしているようなものです。

宿命の冲と天剋地冲について(4)

人に比べて、温情や人情を持たない部分もあります(状況によりますが)。

しかし、そのぶん冷静に状況を分析して判断ができたり、大きな視点で物事を見ることができます。

地支が冲で、全く価値観の異なる一面が自分の中に共存しているということは、言い換えれば異なる価値観の双方に理解を示すことができ、そのぶん見ている視野が広いということです。

相剋の関係を持つということは、楽な方に流れず、私情に流されず、目的のために正しい判断を下せる判断力を持つということです。


つまり目的を定めれば、異なる価値観を繋げ、自分に妥協しない、大きな目的を果たせる素質があるということです。

ただし天剋地冲の人が、人の上に立つとワンマンになると言われているので、そこは注意ですね。この場合、始めから自分自身は自分のビジョンを達成することに全力を注ぎ、人の管理育成やマネジメントなどは別の人に任せると良いでしょう。

「カリスマ」の定義

天剋地冲についてググってみると、たまに良い部分に「カリスマ」「魅力がある」と書かれています。
なんじゃそら……と僕はめっちゃ思いました。

なんだよカリスマって具体的にどういうことだよ褒めときゃいいってもんじゃねーぞ!

考えてみれば、「カリスマ」とか「魅力」って、自分でわかるモノではなくて、他人や周囲の評価や評判なんですよね。そんなの分かるわけはないでしょーがー。。。

ただ、「魅力がある」と言われる人というのは、平凡ではなくどこか突き抜けているというか、他の人にはない光るものがあるから、目立っていて魅力があるのでしょう。そういったものが無意識、無自覚にでも、纏っている印象から滲み出る「ただ者ではない」オーラがそうなっていくのだと思います。

「一味違う」と思わせるものを持っている、持っているように見える人が魅力とかカリスマたる由縁だと思います。



そう考えると、天剋地冲の特徴である「モノの感じ方やリズムが違う」というのは、良い意味で捉えれば「一味違う魅力」になりますね。そのリズムの違いの扱い方を間違えると「対人トラブルを招きやすい」「マウントをとってしまう」というところになってしまいますが…。

でも、魅力やカリスマの素養があるということは、どんな時でも自分の味方がいるということです。コアな仲間かもしれません。だから、どんな時でも、思わぬところで仲間や友達に救われることがあります。

これで天剋地冲シリーズは一旦終わりです。ありがとうございました。

僕も含めて、冲や天剋地冲持ちの人、めげずにがんばりましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました